東京地方裁判所 平成10年(ワ)13493号 判決
原告 生活協同組合東京マイコープ
右代表者理事 渡邊進一郎
原告 山根眞知子
原告 渡邊進一郎
原告 小柳信夫
原告 原秀一
原告 金子厚代
原告 濱口廣孝
原告 高野ひろみ
原告 富安朱見
原告 山口米子
原告 岡禮子
右一一名訴訟代理人弁護士 長谷川幸雄
被告 秋月昭麿
被告 秋月わぐり
被告 沖ノ谷政海
右三名訴訟代理人弁護士 黒野徳弥
同 兼川真紀
主文
一 被告らは、別紙禁止行為目録一記載の各行為を、自らし、又は第三者にさせてはならない。
二 被告沖ノ谷政海は、別紙禁止行為目録二ないし一〇記載の各行為を、いずれも自らし、又は第三者にさせてはならない。
三 原告岡禮子の請求並びに同山根眞知子、同渡邊進一郎、同小柳信夫、同原秀一、同金子厚代、同濱口廣孝、同高野ひろみ、同富安朱見及び同山口米子のその余の請求をいずれも棄却する。
四 訴訟費用は、これを一〇分し、その九を被告らの負担とし、その余を原告らの負担とする。
事実及び理由
第一請求
一 主文第一項と同旨
二 被告らは、別紙禁止行為目録二ないし一一記載の各行為を、いずれも自らし、又は第三者にさせてはならない。
第二事案の概要
本件は、生活協同組合及びその理事らである原告らが、雇用関係について話し合いや面会を要求するなどしている者とその支援者らである被告らに対し、人格権に基づき、別紙物件目録記載の各土地及び建物への立入り並びにその付近におけるビラ配布等の禁止を求めている事案である。
一 争いのない事実等
以下の事実は当事者間に争いがないか、証拠上容易に認められる。
1 当事者
原告ら(原告岡禮子を除く。)は、生活協同組合東京マイコープ(以下「原告マイコープ」という。)とその理事らであり、原告岡禮子は、原告マイコープの情報センター室長の地位にあったものであるが、既に辞職している(以下、原告マイコープ以外の原告を「原告理事ら」と総称することがある。)(甲一、五、弁論の全趣旨)。
原告マイコープの本部事務所(以下「本部事務所」という。)は、別紙物件目録(一)の(1) 記載の土地(以下「本件土地」という。)上の同目録(一)の(2) 記載の建物(以下「本件建物」という。)内にある(甲二ないし四)。
被告沖ノ谷政海(以下「被告沖ノ谷」という。)は、元下馬生活協同組合(平成八年四月三〇日に生活協同組合メセタと名称を変更。以下「下馬生協」という。)の職員であったが、平成六年八月に整理解雇され、原告マイコープに対し、再雇用や賃金支払等を要求している者であり、東京南部労働者組合の組合員である。
被告秋月昭麿(以下「被告昭麿」という。)及び同秋月わぐり(以下「被告わぐり」という。)は、夫婦で、被告沖ノ谷の雇用問題に関する紛争の支援者であり、他方、被告沖ノ谷は、被告昭麿及び同わぐりが取り組んでいる東京医療生活協同組合(以下「医療生協」という。)との紛争の支援者であり、被告ら三名は、相互に支援する関係にある。
2 被告沖ノ谷は、平成元年七月、下馬生協理事から、生活協同組合イーコープ(以下「イーコープ」という。)への移籍の打診を受け、これを承諾して下馬生協につき退職手続をしたが、イーコープから採用を拒否されたため、イーコープを被告として雇用関係存在の確認等を求めて訴え(東京地方裁判所平成元年(ワ)第一四一二三号)を提起した。下馬生協は、被告沖ノ谷を被告として雇用関係不存在の確認を求めて右訴訟に独立当事者参加したので(平成二年(ワ)第六四九〇号)、被告沖ノ谷は、下馬生協に対し、雇用関係存在の確認等を求めて、反訴を提起した(平成三年(ワ)第五三四四号。以下、これら三件の訴訟をあわせて、「本件雇用関係訴訟」という。)。
平成五年六月一一日、東京地方裁判所において、本件雇用関係訴訟につき、被告沖ノ谷が、下馬生協に対し、雇用契約上の地位を有することを確認する旨、被告沖ノ谷が、イーコープに対し、雇用関係上の地位を有するとの被告沖ノ谷の請求を棄却する旨等の判決が言い渡され、平成六年三月一六日、東京高等裁判所(平成五年(ネ)第二四九五号雇用関係存在確認等・独立当事者参加・雇用関係存在確認等、同年(ネ)第二五一一号雇用関係存在確認等・同反訴・独立当事者参加請求控訴事件)において、右内容を維持する旨の判決が言い渡され、同判決は確定した(乙一六、二二、被告沖ノ谷本人)。
3 下馬生協は、営業不振により多額の債務を負担し、再建のためにいわゆるリストラが必要となり、その一環として被告沖ノ谷に対し、平成六年四月、研修休職を命じ、同年八月二〇日、同被告を整理解雇した。
イーコープは、平成七年一一月一日、生活協同組合ジョイコープ(以下「ジョイコープ」という。)、下馬生協及び小金井生活協同組合との間で、イーコープが下馬生協から平成七年一二月三一日付けで事業資産の個別譲渡を受けること、イーコープが平成八年四月一日にジョイコープを吸収合併することなどを内容とする組織合同議定書(以下「本件議定書」という。)を締結した。イーコープは、平成七年一一月一日、本件議定書に基づき、下馬生協から同生協所有の不動産を買い受け、平成八年四月一日、ジョイコープと合併し、原告マイコープと名称を変更した。本件議定書によれば、イーコープは、下馬生協の要請に基づき、同生協からの事業資産譲渡の日までに、同生協職員につき新規採用の努力をするものとされている(甲一五ないし二一)。
下馬生協は、平成八年一〇月、東京地方裁判所に自己破産を申し立て、同年一二月一三日、破産宣告を受けた(甲一四の一ないし三)。
被告沖ノ谷は、これに先立ち、下馬生協を被告として、未払賃金の支払を求めて訴え(東京地方裁判所平成六年(ワ)第一三〇五二号賃金請求事件)を提起していたが、平成八年一一月一一日、右訴えに対する判決が言い渡され、その理由中で、下馬生協による被告沖ノ谷の整理解雇(休職命令)の有効性が認められた(甲一二九)。
4 東京南部労働者組合及び被告沖ノ谷は、平成六年一二月九日、下馬生協を被申立人として、<1>団体交渉<2>整理解雇撤回、現職復帰<3>賃金支払<4>謝罪文の掲示をそれぞれ求めて、東京都地方労働委員会(以下「都労委」という。)に不当労働行為救済の申立て(平成六年都委不第九七号)をし、また、東京南部労働者組合は、平成七年一二月二八日、イーコープ及び生活協同組合連合会首都圏コープ事業連合(以下「首都圏コープ」という。)を被申立人として、<1>被告沖ノ谷の雇用関係及び労働条件についての団体交渉<2>謝罪文の掲示をそれぞれ求めて、都労委に不当労働行為救済の申立て(平成七年都委不第八七号)をし、さらに、東京南部労働者組合及び被告沖ノ谷は、平成八年六月一一日、原告マイコープを被申立人として、<1>被告沖ノ谷を平成八年一月一日付けで職員として採用すること<2>賃金支払<3>謝罪文の掲示をそれぞれ求めて、都労委に不当労働行為救済の申立て(平成八年都委不第四七号)をした。なお、東京南部労働者組合は、平成一一年三月三日、右三つの申立てを取り下げた(甲八八及び八九の各一、二、九九ないし一〇一の一、乙三の一、二)。
5 被告沖ノ谷は、下馬生協に対する労働契約上の地位確認等を求めて、下馬生協の破産管財人を被告として、訴え(東京地方裁判所平成八年(ワ)第一五四三五号地位確認等請求事件)を提起し、平成一一年八月一七日、下馬生協による被告沖ノ谷の平成六年八月二〇日付けの整理解雇が有効であることを理由に被告沖ノ谷の請求を棄却する旨の判決を受け(甲一〇七)、これを不服として控訴し(東京高等裁判所平成一一年(ネ)第五一三三号)、平成一二年四月二七日、下馬生協の破産管財人との間で、下馬生協の破産管財人が平成六年八月二〇日の被告沖ノ谷の整理解雇を撤回すること、下馬生協の破産管財人が原告マイコープに対し被告沖ノ谷を雇用するように雇用要請書を送付すること、被告沖ノ谷が前記平成六年都委不第九七号不当労働行為救済申立事件を取り下げることなどを内容とする裁判上の和解が成立した(以下「本件和解」という。乙四七)。
二 争点
原告らの被告らに対する各差止請求がそれぞれ認められるかどうか。
(原告の主張)
1 イーコープと被告沖ノ谷との間には何ら雇用関係は存在しないし、原告マイコープは、下馬生協から被告沖ノ谷の雇用関係を承継したことはなく、原告マイコープと被告沖ノ谷との間には雇用関係は存在せず、過去に存在したこともない。
したがって、原告マイコープには、被告沖ノ谷を雇用すべき義務もなく、また、同被告の雇用に向けた話し合いや団体交渉等に応ずる義務もない。
2 それにもかかわらず、被告らは、原告らに対し、以下のように集団的行動の圧力を利用して面会や団体交渉に応ずるように要求し、原告マイコープの業務を妨害しあるいは原告理事らの生活の平穏を害する行為を行った。
(一) 被告らは、原告マイコープの総代会や本部事務所に押し掛け、事実無根のビラを配布したり、原告マイコープの各店舗付近において同旨のビラを組合員、顧客、通行人に配布したりして、原告マイコープの業務を妨害してきた。また、被告らは、本部事務所や原告マイコープの各店舗のみならず、原告マイコープが消費者センター等他の施設を借り受けて種々の催し物をする際にも、それらの会場に押し掛け、その付近において右同様のビラを配布した。
(二) 被告らは、本部事務所等への押し掛けや、本部事務所及び原告マイコープの各店舗付近におけるビラ配布などによっても、原告マイコープが被告沖ノ谷の新規採用を認めない態度を変更しないので、原告理事ら及びその家族に対し圧力をかけて、団体交渉及び被告沖ノ谷の新規採用を実力により獲得するために、別紙物件目録(二)の二ないし一〇記載の原告理事らの自宅及びその付近において、前記同様の事実無根の内容を記載した誹謗中傷ビラを配布した。
(三) さらに、被告沖ノ谷やその雇用関係に関する紛争を支援する者(以下「支援者」という。)は、平成九年一二月一三日午前七時四五分ころから午前八時二〇分ころまでの間、別紙物件目録(二)の二記載の原告渡邊進一郎(以下「原告渡邊」という。)の居宅に押し掛け、鉄扉のインターフォンのボタンを激しく押し続け、扉をたたき続け、「渡邊、出てきて交渉に応じろ」、「下馬争議を解決するため交渉に応じろ」、「居るのはわかっている、出てこい」などと連呼して面会を強要し、その際、同原告の居宅マンション二階の住民らに対し事実無根の誹謗中傷ビラを配布した。
被告沖ノ谷や支援者らは、平成一〇年一月三日午前八時四五分ころから午前九時五分ころまでの間、別紙物件目録(二)の三記載の原告小柳信夫(以下「原告小柳」という。)の居宅に押し掛け、門扉に赤旗を立てかけ、玄関から出てきた同原告の三男俊介に対し、同原告を呼ぶように強要し、その後、インターフォンのボタンを連打するなどして一五分以上もインターフォンを鳴らし続け、「小柳出てこい。いるのはわかっているぞ」、「出てきて話し合いに応じろ」、「団交に応じろ」などと大声で叫び、さらに、「東京マイコープ労務担当理事小柳、話し合いに応じろ」、「下馬争議を解決しろ」、「団交に応じろ」、「警察権力と一体となった弾圧を許さないぞ」、「都労委に出席しているだけでは解決しないぞ」などと怒声を発し続けた。
(四) そこで、原告らは、被告らを債務者として、東京地方裁判所八王子支部に対し、本部事務所及び原告理事ら外七名の自宅への立入及びその付近での事実無根の内容を記載した誹謗中傷ビラの配布並びに原告渡邊及び同小柳への面会の強要の禁止を求める仮処分(平成九年(ヨ)第六一三号生活妨害禁止等仮処分命令申立事件)を申し立て、平成一〇年三月二六日、被告らが、本部事務所及び原告理事らの自宅へ立ち入ること並びに原告渡邊及び同小柳への面会の強要を禁止する旨の仮処分決定(以下「本件仮処分決定」という。)を得た。)
(五) しかし、被告沖ノ谷や支援者らは、本件仮処分決定後も、平成一〇年一〇月二八日午前九時一五分ころから午前一〇時四五分ころまでの間、本部事務所に押し掛け、ハンドスピーカーを使用して、「仮処分間接強制攻撃粉砕」、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと怒声を発して演説するなどし、ビル内で働く職員らにビラを配布し、さらに、原告マイコープの職員らが被告沖ノ谷らの本部事務所への侵入を阻止するために、ビルの内扉に鍵をかけたところ、ドアやガラスをたたいたり、「ドアを開けろ」などと怒声を繰り返すなどし、ハンドマイクを使用してシュプレヒコールを繰り返すなどした。
被告沖ノ谷、同わぐり及び支援者らは、同年五月二七日午前一〇時ころから午前一〇時三〇分ころまでの間、本部事務所に押し掛け、被告沖ノ谷が、「総務部の責任者を出せ、受付をする」、「団交にきた、理事長や専務に面会したい」と申し述べたため、原告マイコープの職員が本件仮処分決定書を読み上げ退去を求めたところ、「知っている。警察でも何でも呼べ、不当な決定は断固抗議する」旨怒声を発し、シュプレヒコールを行った後退去した。
3 被告らの右2のような立入及びビラ配布等の各行為は、原告マイコープの正常な業務を妨害し、原告理事らの平穏な生活をそれぞれ侵害する行為である。
そして、被告沖ノ谷は、被告わぐりの医療生協に対する解雇撤回闘争にも参加し、被告昭麿及び同わぐりは、被告沖ノ谷の解雇撤回闘争に参加するなど被告らは相互に支援しあう関係であること、東京地方裁判所及び東京高等裁判所の判決によって、被告沖ノ谷とイーコープとの雇用関係は存在しないことが確認され、東京地方裁判所において、下馬生協による被告沖ノ谷の研修休職及び整理解雇の有効性が認められていること、それにもかかわらず、被告沖ノ谷は、同被告の雇用問題に関して何らの権限もない被告昭麿、同わぐり及び支援者らと共に、本部事務所などへ集団で押し掛け、喧噪にわたる行為を行っていること、被告らは、本件仮処分の審尋の際、原告マイコープが被告らの要求に応ずるまで前記立ち入りやビラ配布等の活動を続けることを言明していること、被告らは、本件仮処分決定に対し、起訴命令を申し立て、被告沖ノ谷は、原告が本件訴えを提起した後も、本部事務所へ押し掛け、ビラを配布するなどの行為を繰り返していることなどを考慮すると、本部事務所及び原告理事らの自宅への立入及びその付近でのビラ配布等について将来にわたって繰り返される可能性が高く、他方、原告らには、被告沖ノ谷の雇用関係について話し合いに応ずる義務は無く、被告らの右各行為を受忍すべき必要は全くない。
したがって、原告らは、被告らに対し、人格権に基づく妨害予防請求権又は妨害排除請求権を根拠として、本件立入等の禁止を求めることができる。
(被告沖ノ谷の主張)
被告沖ノ谷は、原告マイコープに対して、同被告の雇用問題について話し合いを求める権利があり、原告マイコープの前身であるイーコープは下馬生協から営業譲渡を受けており、原告マイコープは下馬生協の後身であるのだから、原告マイコープには、右話し合いに応じ、被告沖ノ谷の雇用問題を解決する義務がある。
被告沖ノ谷が、原告小柳及び同渡邊の各自宅を訪問して面会を求めたのは、本部事務所を訪問し面会を申し入れても原告らがこれに応じないからであり、また、原告小柳及び同渡邊は、原告マイコープの代表理事としてあるいは労務担当理事として、それぞれ被告沖ノ谷の解雇問題について対応すべき立場にあり、かかる責任ある立場にある以上、私人としての生活に被告沖ノ谷の雇用問題に関する紛争が及ぶことがあったとしてもある程度はやむを得ず、受忍限度の範囲内にあるというべきである。
被告沖ノ谷は、原告らに対し、同被告の雇用問題について話し合いを求めるため、本部事務所及び原告理事らの自宅を訪問したことはあるが、原告らの主張するような喧噪にわたる態様で押し掛けたことはない。
被告沖ノ谷が話し合いを求めるためにとった本部事務所及び原告理事らの自宅への立ち入り及びその付近でのビラ配布並びに原告渡邊及び同小柳の自宅への訪問等の行為は、憲法の保障する労働者の権利の行使の範囲内にあり、社会的相当性の範囲内の行為であって、原告マイコープの正常な業務を妨害し、原告理事らの私生活の平穏を害するものではなく、原告らの受忍限度の範囲内である。
(被告昭麿及び同わぐりの主張)
被告昭麿及び同わぐりは、本部事務所及びその付近において、被告沖ノ谷の支援活動を行ったことはあるが、右活動は社会的相当性の範囲内の行為である。
被告昭麿及び同わぐりは、原告理事らの自宅への訪問及びその付近でのビラ配布を行ったことはない。
被告沖ノ谷の原告マイコープに対する争議活動と同わぐりの医療生協に対する争議活動とは無関係であり、被告昭麿及び同わぐりは、同沖ノ谷の雇用問題に関する争議の当事者ではなく、被告沖ノ谷の争議活動とは無関係である。
第三争点に対する判断
一 証拠(甲六ないし一三、二二ないし五〇、六〇、六一、六六、六九ないし八〇、八二ないし八六、九一ないし九五、九八、一〇二、一〇三、一〇六、一〇七、一〇九ないし一二九、乙一六ないし二二、二七、二八、三二ないし三五、四六、四七、原告渡邊本人、同小柳本人、同濱口本人、被告沖ノ谷本人、同昭麿本人)及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。
1 被告らの本部事務所等における妨害行為等
被告らは、以下のとおり、本部事務所や原告マイコープの各店舗等に押し掛け、被告沖ノ谷の雇用問題に関する抗議活動を行った。
(一) 被告沖ノ谷、同昭麿及び支援者らは、平成七年一二月一二日、「下馬生協の売却を許さない」などと記載したゼッケンを着用して、イーコープの総代会会場に押し掛けた。
被告沖ノ谷と支援者らは、平成八年四月一日、本部事務所に押し掛け、団体交渉の要求書の受け取りを求め、本件建物付近において、「マイコープは直ちに話し合いで下馬争議を解決しろ!」などと記載し、抗議先として原告山根眞知子(以下「原告山根」という。)の氏名を記載した抗議ビラ(東京南部労働者組合名義)を配布し、拡声器を使って抗議活動を行うなどの行為をした。
同月四日、被告沖ノ谷の支援者は、原告マイコープ等々力店店頭において、被告沖ノ谷は、及び同南砂店店頭において、「マイコープは直ちに話し合いで下馬争議を解決しろ!」などと記載し、抗議先として原告山根の氏名を記載した抗議ビラを配布するなどの行為をした。
被告沖ノ谷と支援者らは、同月一五日及び同年五月一三日、本部事務所に押し掛け、団体交渉の要求及び団体交渉要求書の受け取りを迫り、本件建物付近において、抗議ビラを配布したりハンドマイクを使用して抗議活動をするなどの行為をした。
被告沖ノ谷及び支援者は、同月二〇日、原告マイコープ小金井店付近において、「争議つぶしのマイコープを許さない、直ちに団交拒否をやめて話し合いで下馬争議の解決をはかれ!」などと記載した抗議ビラを配布し、同月二三日、同臨海店店頭及びその付近において、「マイコープは直ちに話し合いで下馬争議を解決しろ!」などと記載した抗議ビラを配布するなどの行為をした。
支援者らは、同年五月二三日、原告マイコープ本町店店頭及びその付近において、「マイコープは直ちに話し合いで下馬争議を解決しろ!」などと記載した抗議ビラを配布し、同月二四日、同勝どき店店頭及びその付近において、前記同様の抗議ビラを配布するなどの行為をした。
被告沖ノ谷と支援者らは、同年六月三日、中野ゼロホールにおいて行われた原告マイコープの総代会会場に押し掛け、団体交渉の申し入れやビラの配布等の行為を行った。
被告沖ノ谷と支援者らは、同年九月一四日、原告マイコープが主催する講演会会場に押し掛け、講演会の参加者らに対し、「マイコープは直ちに話し合いで下馬争議を解決しろ!」などと記載し、抗議先として原告山根の氏名を記載した抗議ビラを配布する行為をした。
被告沖ノ谷と支援者らは、同年一〇月三〇日及び同年一一月二七日、本部事務所に押し掛け、団体交渉要求書の受け取りを求め、本件建物付近において、抗議ビラを配布するなどの行為を行った。
被告沖ノ谷と支援者らは、平成九年一月一六日、池袋メトロポリタンホテルにおいて行われた政策討論集会の会場に押し掛け、抗議ビラを配布するなどの行為をした。
被告沖ノ谷と支援者らは、同年二月二四日、団体交渉の要求書を渡すため本部事務所に押し掛けた。
被告沖ノ谷と支援者は、同月二八日、原告マイコープ幡ヶ谷店店頭及びその付近において、抗議ビラを配布するなどの行為をした。
被告沖ノ谷と支援者らは、同年四月一八日、本部事務所に押し掛け、「責任者を出せ」、「総務部長を出せ」、「専務を出せ」などと大声で要求し、団体交渉要求書の受け取りを求めた。
被告沖ノ谷、同昭麿及び支援者らは同年五月二七日渋谷消費者センターにおいて、被告沖ノ谷及び支援者らは同月二九日本部事務所において、「店舗の閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員切り捨てをやめろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載し、原告マイコープが、下馬生協を丸ごと買収し乗っ取ってしまったこと、多くの職員を強制配転、出向、移籍、退職させていること、労働委員会及び裁判所で係争中である沖ノ谷を選別排除して新規採用しなかったこと、被告沖ノ谷の不採用につき話し合いを拒否し、権力と一体となって争議つぶしをしていること、原告マイコープの職員を無権利状態におき、その管理職らが女性労働者に対し露骨なセクハラ、いじめ、暴力による職場からの排除を繰り返していることなどの内容を記載した抗議ビラを配布するなどの行為をした。
(二) 原告マイコープは、平成九年度の総代会を、同年六月五日に東京都新宿区内にある朝日生命ホールで開催する予定であったが、被告沖ノ谷やその支援者らが押し掛け妨害することが予想されたので、原告マイコープは、被告ら三名外四名を債務者として、東京地方裁判所に対し、平成九年度の総代会の会場への立入禁止等を求める仮処分(平成九年(ヨ)第二九〇四号立入禁止等仮処分命令申立事件)を申し立て、同年六月四日、被告ら三名外四名が、総代会会場付近において、原告マイコープの理事及び職員らを取り囲み又は暴行を加えること、ハンドマイクを使用し又はシュプレヒコールをするなど怒声を発すること、その他総代会を妨害する一切の行為等を禁止する旨の仮処分決定がされた。
(三) ところが、被告らと支援者らは、同月五日、朝日生命ビル前歩道に陣取り、街路樹に南部労働者組合の旗二枚を掲げ、ハンドマイクを使用して、「下馬争議の解決」、「マイコープへの継続雇用」、「マイコープの店舗の閉鎖を許さない」、「仮処分攻撃粉砕」、「新宿警察の権力導入を許さない」等を訴え、原告マイコープの職員に対し、団体交渉の要求書の受け取りを迫り、「争議禁圧の仮処分申請、新宿警察の導入を許さない!」、「店舗の閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員切り捨てをやめろ」、「下馬闘争を解決しろ!」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載したビラを配布するなどして総代の会場への入場を妨害し、右仮処分決定に違反する行為を行った。
(四) 被告沖ノ谷、同わぐり及び支援者らは、同年七月三日、杉並区にある大学生協連会館(原告マイコープが開催する臨時総代会の会場である。)に押し掛け、会館前の歩道に陣取り、会館の柱や手すり等に南部労働者組合の旗三枚を掲げ、ハンドマイクを使用し、「下馬争議の解決」、「マイコープへの継続雇用」、「マイコープの店舗の閉鎖を許さない」、「仮処分攻撃粉砕」、「警察の権力導入を許さない」等を訴え、「店舗の閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員切り捨てをやめろ」、「下馬争議を解決しろ!」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載したビラを配布するなどの行為をした。
被告沖ノ谷、同わぐり及び支援者らは、同年七月二八日、大井町にある総合区民会館「きゅりあん」で行われた原告マイコープの商品展示会に押し掛け、右展示会場の入り口付近において、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラ(東京南部労働者組合、下馬支援共闘会議名義)を配布するなどの行為をした。
被告沖ノ谷の支援者らは、同年九月一一日、原告マイコープ八潮店周辺において、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラ(下馬生協解雇撤回闘争支援共闘会議名義)を配布した。
被告沖ノ谷、同昭麿及び支援者らは、同月二五日、調布市のたづくり会館に押し掛け、原告マイコープの組合員や会館の一般利用者に対し、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラを配布した。
被告沖ノ谷と支援者は、同月二七日、原告マイコープ品川センターにおいて、原告マイコープの品川センター祭りに来た組合員に対し、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラを配布した。
被告沖ノ谷と支援者らは、同年一〇月七日、渋谷消費者センターおいて、原告マイコープの南部地区電磁波学習会が開催された際、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラを配布した。
被告沖ノ谷、同昭麿及び支援者らは、同月一四日立川アイムにおいて行われた原告マイコープの臨時総代会議会場に、同月一五日江東文化センターにおいて行われた同会議会場に押し掛け、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラをそれぞれ配布した。
被告沖ノ谷と支援者らは、同月一六日中野ゼロホールにおいて行われた原告マイコープの臨時総代会議会場に、同月一八日新宿農協会館において行われた原告マイコープの講演会会場に押し掛け、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラをそれぞれ配布した。
被告沖ノ谷と支援者は同月二九日原告マイコープ等々力店店頭及びその付近において、被告沖ノ谷の支援者らは同年一一月一〇日原告マイコープ品川センター前において、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載した抗議ビラをそれぞれ配布した。
2 被告沖ノ谷及び支援者らの原告理事らに対する生活妨害等
被告沖ノ谷は、本部事務所や原告マイコープの各店舗付近などにおけるビラ配布などでは、原告マイコープが、被告沖ノ谷らの要求に応じないことから、本部事務所や原告マイコープの各店舗付近等におけるビラの配布に加えて、支援者らと共に、原告理事らの居宅付近において、次のとおり、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」、「店舗閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員の切り捨てをやめろ」などと記載し、抗議先として、原告山根及び同渡邊の氏名の記載し、原告マイコープが、下馬生協を丸ごと乗っ取ってしまったこと、裁判所及び地労委で係争中である東京南部労働者組合の組合員一名だけを選別的に不採用にしたこと、権力と一体となって争議つぶしをしていることなどの内容を記載したビラ(下馬生協解雇撤回闘争支援共闘会議名義、東京南部労働者組合下馬生協)を、団地の集合ポスト、玄関ドアのポスト、駐輪してある自転車のかごに入れるなどの方法により配布した。
日時 場所
(一) 平成九年一〇月二日 別紙物件目録(二)の一記載の原告山根の自宅及びその周辺
(二) 同月四日ころ 同目録(二)の二記載の原告渡邊の自宅及びその周辺(なお、同所で配布されたビラには、原告渡邊の氏名のほか、住所及び電話番号の記載がある。)
(三) 同月九日 同目録(二)の七記載の原告高野ひろみの自宅及びその周辺
(四) 同日 同目録(二)の四記載の原告原秀一の自宅及びその周辺
(五) 同月二一日 同目録(二)の一〇記載の原告岡禮子の自宅及びその周辺
(六) 同日 同目録(二)の三記載の原告小柳の自宅及びその周辺
(七) 同月二三日 同目録(二)の五記載の原告金子厚代の自宅及びその周辺
(八) 同月三〇日 同目録(二)の九記載の原告山口米子の自宅及びその周辺
(九) 同日 同目録(二)の八記載の原告富安朱見の自宅及びその周辺
3 被告沖ノ谷及び支援者らの原告渡邊らに対する面会の強要等と本件訴え提起に至る経緯
(一) 被告沖ノ谷は、支援者数名らと共に、平成九年一一月一〇日、別紙物件目録(二)の六記載の原告濱口(同原告は首都圏コープの副理事でもある。)の居宅に押し掛けたが、同原告から出勤するところであり忙しいから帰るように言われたにもかかわらず、歩きながらでよいから話をしようと同原告に執拗につきまとった。
(二) 被告沖ノ谷は、支援者数名らと共に、同年一二月一三日午前七時四五分ころから午前八時二〇分ころまでの間、別紙物件目録(二)の二記載の原告渡邊の自宅に押し掛け、玄関のインターフォンのボタンを押し続け、扉をたたき続け、「渡邊、出てきて交渉に応じろ」、「下馬争議を解決するため交渉に応じろ」、「居るのはわかっている、出てこい」などと連呼して面会に応ずるように要求したが、同原告が応答せずにいたところ、さらに、インターフォンのチャイムを鳴らし続けたり扉をたたき続け、それらの音があまりに騒がしいため、近所の住人が被告沖ノ谷らに対し、「なにをやっているんだ、うるさい、静かにしろ、警察を呼ぶぞ」といった内容の抗議をしたが、その後も、同被告らはインターフォンのボタンを押し続けた。被告沖ノ谷らは、その際、原告渡邊と同じフロアーに住む住人らに対し、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」、「店舗閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員の切り捨てをやめろ」などと記載し、抗議先として原告山根及び同渡邊の氏名を記載し、原告マイコープが、下馬生協を乗っ取ってしまったこと、裁判所及び地労委で係争中である東京南部労働者組合の組合員一名だけを選別的に不採用にしたこと、権力と一体となって争議つぶしをしていることなどの内容を記載したビラを配布した。
(三) 被告沖ノ谷は、支援者七、八人らと共に、平成一〇年一月三日午前八時四五分ころから午前九時五分ころまでの間、別紙物件目録(二)の三記載の原告小柳の自宅を訪れ、門扉に赤旗を立てかけ、玄関から出てきた同原告の三男俊介に対し、同原告を呼ぶよう要求し、インターフォンのボタンを連打し続け、「小柳出てこい。いるのはわかっているぞ」、「出てきて話し合いに応じろ」、「団交に応じろ」などと大声で叫び、さらに、インターフォンのボタンを一五分以上にわたって押し続け、「東京マイコープ労務担当理事小柳、話し合いに応じろ」、「下馬争議を解決しろ」、「団交に応じろ」、「警察権力と一体となった弾圧を許さないぞ」、「都労委に出席しているだけでは解決しないぞ」などと怒声を発し続けた。
(四) 原告らは、被告ら及び支援者らが、前記のとおり、再三にわたり、本部事務所、原告マイコープの各店舗、原告マイコープの主催する催し会場等に押し掛けてビラを配布するなどし、さらに、原告理事らの自宅に押し掛け、その付近でビラを配布するなどの行為に及んだため、原告ら外七名は、被告らを債務者として、東京地方裁判所八王子支部に対し、本部事務所及び原告理事ら外七名の自宅への立ち入り及びその付近でのビラの配布並びに原告渡邊及び同小柳への面会の強要の各禁止を求める仮処分(平成九年(ヨ)第六一三号)を申し立て、平成一〇年三月二六日、本件仮処分決定がされた。
被告らは、本件仮処分決定に対し、起訴命令(東京地方裁判所八王子支部平成一〇年(モ)第一七九九号)を申し立て、同年五月二一日、その旨の決定がされたため、原告らは、同年六月一八日、本案訴訟として、本件訴えを提起した。
4 本件訴え提起後の被告沖ノ谷の原告らに対する業務妨害等
(一) 被告沖ノ谷、同昭麿及び支援者らは、本件仮処分決定後も、平成一〇年五月二七日午前一〇時ころから一〇時三〇分ころまでの間、本部事務所に押し掛けて、「総務部の責任者を出せ、受付をする」、「団体交渉にきた、理事長や専務に面会したい」などと申し述べたため、原告マイコープの職員が本件仮処分決定書を読み上げ退去を求めたところ、「知っている。警察でも何でも呼べ、不当な決定は断固抗議する」などと言い、シュプレヒコールを行った後、解散した。
(二) 原告マイコープは、平成一〇年度の総代会を、同年六月一二日に渋谷区にある全労済会館で開催する予定であったが、前記のような被告沖ノ谷らの活動の様子から、右総代会にも被告ら及び支援者らが押し掛けて妨害することが予想されたので、被告ら三名を債務者として、東京地方裁判所に対し、総代会の会場への立入禁止等を求める仮処分(平成一〇年(ヨ)第三三二六号)を申し立て、同年六月二日、被告らが、総代会会場付近において、原告マイコープの理事及び職員らを取り囲み又は暴行を加えること、ハンドマイクを使用し又はシュプレヒコールをするなど怒声を発すること、その他総代会を妨害する一切の行為等を禁止する旨の仮処分決定がされた。
(三) 被告沖ノ谷は、支援者らと共に、同年七月一六日午前八時一五分ころから午前九時二五分ころまでの間、原告濱口の自宅に押し掛け、応対に出た同原告の妻陽子に対し、「濱口はいるか、逃げ回って連絡が取れないから来た」と告げたため、妻陽子が同原告が不在である旨伝えると、妻陽子に対し、同原告の携帯電話に連絡するように要求するなどし、その後、ハンドマイクを使用して、団体交渉の申し入れと濱口はすぐに出てきて話し合いに応じるよう叫んだ。
(四) 被告沖ノ谷、同昭麿及び支援者らは、同年一〇月二八日午前九時一五分ころから午前一〇時四五分ころまでの間、本部事務所に押し掛け、ハンドスピーカーを使用して、「仮処分間接強制攻撃粉砕、マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと怒声を発するなどし、原告マイコープの職員や通行人らにビラを配布し、さらに、原告マイコープの職員らが被告沖ノ谷らの本部事務所への侵入を阻止するために、内扉に鍵をかけたところ、ドアやガラスをたたいたり、「ドアを開けろ」などと怒声を繰り返すなどし、ハンドマイクを使用してシュプレヒコールを繰り返すなどした。
(五) 被告沖ノ谷と支援者らは、次のとおり、総代会会場に押し掛け、「仮処分間接強制攻撃粉砕」、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として、原告山根及び同渡邊の氏名を記載し、原告マイコープが、下馬生協を丸ごと乗っ取ってしまったこと、裁判所及び地労委で係争中である東京南部労働者組合の組合員一名だけを選別的に不採用にしたこと、警察権力と一体となって労組弾圧や争議つぶしをしていることなどの内容を記載したビラ(下馬生協解雇撤回闘争支援共闘会議名義)を配布した。
日時 場所
(1) 平成一〇年一一月一二日 渋谷消費者センター
(2) 同月一三日 立川消費者センター
(六) 被告沖ノ谷と支援者らは、次のとおり、原告マイコープの各ビルに押し掛け、右ビル前に旗を二本掲げ、ハンドマイクを使ってシュプレッヒコールを行い、右各ビル周辺において、右(五)記載のビラと同旨のビラを配布した。
日時 場所
(1) 平成一〇年一一月二九日 江東区の東京マイコープ辰巳ビル
(2) 同年一二月二三日 品川区の東京マイコープ八潮ビル
(七) 被告沖ノ谷は、支援者五、六名らと共に、平成一一年一月一日午前九時ころから九時三〇分ころまでの間、原告濱口の自宅に押し掛け、玄関のチャイムを鳴らし続け、応対に出た同原告の家族に対し、同原告に会わせるように要求するなどし、その後、同原告の自宅付近にビラを配布した上、ハンドマイクを使用して、シュプレッヒコールをした。
(八) 原告濱口らは、被告沖ノ谷を債務者として、東京地方裁判所に対し、同原告の居宅の敷地への立入や同原告の居宅における面会の強要等の禁止を求めて仮処分(平成一〇年(ヨ)第二一二八七号)を申し立て、平成一一年一月二一日、その旨の仮処分決定がされた。
(九) 被告沖ノ谷と支援者らは、次のとおり、原告マイコープの主催する各種催し物会場等に押し掛け、会場前に旗を掲げ、催し物に参加する原告マイコープの組合員などに対し、前記(五)記載のビラと同旨のビラを配布した。
日時 場所
(1) 平成一一年一月三〇日 千代田区麹町の食料会館
(2) 同年二月四日 渋谷消費者センター
(一〇) 被告沖ノ谷は、支援者らと共に、同年二月二二日、原告濱口の自宅に押し掛け、応対に出た同原告の妻陽子に対し、同原告に会わせるよう要求し、ハンドマイクを使用してシュプレッヒコールを繰り返し、その後、同原告の自宅付近へビラを配布するなどの行為をした。
(一一) 原告マイコープは、被告沖ノ谷を債務者として、東京地方裁判所に対し、原告マイコープの各店舗への立入、その付近でのビラの配布及びハンドスピーカーの使用の各禁止等を求める仮処分(平成一一年(ヨ)第一一九一号業務妨害等禁止仮処分命令申立事件)を申し立て、同年三月一二日、その旨の仮処分決定がされた。
(一二) 被告沖ノ谷及び支援者らは、次のとおり、原告マイコープの総代会会場に押し掛け、その参加者らに対し、前記(五)記載のビラと同旨のビラを配布した。
日時 場所
(1) 平成一一年四月一六日 立川市女性総合センター「アイム」
(2) 同月一七日 中野区の東協連会館
(3) 同月二〇日 渋谷消費者センター
(一三) 被告沖ノ谷と支援者らは、同年六月一日、団体交渉申入書を渡すために本部事務所に押し掛け、前記(五)記載のビラと同旨のビラを配布した後、シュプレヒコールを行い、解散した。
(一四) 被告沖ノ谷と支援者らは、同月一〇日、総代会会場となった渋谷区代々木にある全労済会館に押し掛け、同会場の入り口に「下馬生協解雇撤回闘争支援共闘」の旗を掲げ、ハンドマイクを使用してシュプレヒコールを繰り返し、総代会の参加者や通行人らに対し、ビラを配布した後、再びハンドマイクを使用して抗議の演説を行うなどの行為をした。
(一五) 被告沖ノ谷及び支援者らは、次の店舗店頭などにおいて、ビラ((1) においては前記(五)記載のビラと同旨のもの、(2) においては「東京都生協連合会は下馬生協争議を解決しろ」などと記載し、抗議先として、右連合会理事長等の氏名が記載されているもの)を配布した。
日時 場所
(1) 平成一一年七月一七日 原告マイコープ上町店
(2) 同年八月七日 原告マイコープ駅前店
(一六) 被告沖ノ谷は、支援者らと共に、同年八月二一日午前九時三〇分ころから午前一〇時一五分ころまでの間、原告濱口の自宅に押し掛け、インターフォンを度々鳴らし、「沖ノ谷さん問題を解決しろ」、「濱口は団体交渉に応じろ、団交要求書を受け取れ」などのシュプレッヒコールを行い、さらに、同年一一月一六日午前七時三〇分ころから午前八時三〇分ころまでの間、インターフォンを鳴らし、「濱口出てこい」、「話し合いに応じろ」などとシュプレッヒコールを繰り返した。
二1 原告マイコープが被告沖ノ谷との話し合いに応ずる義務について
イーコープ(原告マイコープの変更前の名称)と、被告沖ノ谷が雇用されていた下馬生協等との間で平成七年一一月一日に締結された本件議定書には、イーコープが、下馬生協の要請によって、同生協からの事業資産譲渡の日(同年一二月三一日)までに、同生協職員につき新規雇用の努力をするとの条項がある(前記第二、一2及び3)ものの、下馬生協が同日までにイーコープに対し被告沖ノ谷の新規雇用を要請したことないしイーコープ又は原告マイコープにおいて被告沖ノ谷を雇用したことを認めるに足りる証拠はなく(被告沖ノ谷とイーコープとの間に平成六年当時雇用関係が存在しないことについては、既に東京地方裁判所及び東京高等裁判所において、その旨の確認判決が言い渡され、右判決が確定している(前記第二、一2)ところである。)、また、イーコープは、下馬生協から資産の個別譲渡を受けたにすぎず、下馬生協と被告沖ノ谷との雇用関係を承継するものではない(前記第二、一3)のであるから、イーコープがジョイコープを吸収合併して名称を変更した原告マイコープと被告沖ノ谷との間にはもともと何らの雇用関係も存在しないというべきである。したがって、原告マイコープが被告沖ノ谷の雇用問題について同被告からの話し合いに応ずる義務がないことは明らかであるということができる。
2 原告マイコープに対する業務妨害について
前記一で認定したとおり、被告ら及び支援者らが本部事務所及びその付近において行った行為の態様は、ハンドマイクを使用して、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」などと怒声を発すること、「仮処分間接強制攻撃粉砕」、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」、「店舗の閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員切り捨てをやめろ」などと記載し、抗議先として、原告山根及び同渡邊の氏名等を記載し、原告マイコープが、あたかも下馬生協を丸ごと乗っ取ってしまい、裁判所及び地労委で係争中である被告沖ノ谷を選別的に不採用にし、権力と一体となって労組弾圧や争議つぶしをしているかのような内容などを記載したビラを配布すること、さらに、被告沖ノ谷らが、本部事務所に侵入しようとしたため、原告マイコープ職員らがこれを阻止するために、内扉に鍵をかけたところ、ドアやガラスをたたいたり、「ドアを開けろ」などと怒声を発することなどであったと認めることができる。
また、前記一で認定したとおり、被告らは、本部事務所だけではなく、原告マイコープの各店舗付近、原告マイコープが主催する催し会場及び総代会会場等に押し掛け、前記同様のビラ配布やハンドマイクを使用した抗議活動等を行っていることが認められる。
被告らの右各行為は、原告マイコープに対し、集団的行動の圧力によって被告沖ノ谷の雇用問題に関して面会又は団体交渉に応ずるように要求するなどして同被告の新規雇用を獲得しようとするものであり、その態様は、本部事務所だけでなく原告マイコープの各店舗等に押し掛けるなど執拗に行われているものであり、原告マイコープの正常な業務を妨害し、原告マイコープの人格権を侵害するものであるということができる。
3 原告理事らに対する生活妨害について
(一) 前記第二、一及び前記一で認定した事実によれば、本部事務所への押し掛けやその付近におけるビラ配布等によっては、被告沖ノ谷の新規雇用という目的を達することができなかった被告沖ノ谷は、支援者らと共に、原告理事らの自宅及びその付近において、前記同様の内容を記載したビラを配布するなどの行為に及んでいること、さらに、右目的を達するために、原告渡邊、同小柳らの自宅に押し掛け、面会を強要していること、その態様は、早朝に押し掛けてインターフォンを連打し、扉をたたき続け、ハンドマイクを使用して怒声を発するなどして、近所から苦情が出るほど喧噪にわたるものであること、門扉に赤旗を立てかけたり、原告渡邊の氏名等の記載された誹謗中傷ビラを同原告の近所において配布することなどであったと認めることができる。
被告沖ノ谷らの右各行為は、原告理事らのみならず、その家族らに対しても不安を覚えさせる行為であり、原告理事らに対し強い心理的圧迫を加えるものであるといえ、殊に、ビラに自らの氏名を記載された原告渡邊(同原告については、氏名のほか住所及び電話番号の記載されたビラが配布されている(前記一2)。)及び同山根においては、より強い心理的圧迫を受けるものであるということができる。そして、右各行為の態様や、原告渡邊が同人の氏名等が記載されたビラが近所に配布されたことで近所の住民らから事情を聞かれたりするなどしていること(原告渡邊本人)などの事情を総合すると、被告沖ノ谷らの右各行為は、原告理事らの平穏な生活を妨害し、原告理事らの人格権を侵害する行為であるというべきである。
(二) この点、被告沖ノ谷は、原告渡邊及び同小柳は原告マイコープの代表理事あるいは労務担当理事として、被告沖ノ谷の雇用問題に関する紛争が私生活に及ぶことがあったとしてもある程度はやむを得ないと主張するが、本件における被告沖ノ谷及び支援者らのとった右各行為の態様は、同原告らの受忍限度の範囲を超え、社会的に相当と認められる範囲を超えるものであることは明らかであるから、右主張は採用することができない。
(三) また、被告沖ノ谷は、喧噪にわたるような方法により面会を強要したことはないと主張し、本人尋問においてこれに沿った内容の供述をするが、右供述は前記認定の各事実及び前掲証拠に照らし採用することができない。
(四) さらに、被告沖ノ谷は、同被告らの右各行為は、いずれも憲法の保障する労働者の権利行使の範囲内であり、原告らの受忍限度の範囲内であると主張するが、前記1のとおり、原告らには被告沖ノ谷の雇用問題について話し合いに応ずる義務がないだけでなく、被告らが原告らに対して行った各行為は原告らの人格権を侵害するものであって、原告らの受忍限度を超えた違法な行為であるというべきであり、労働者の権利行使の範囲を逸脱したものであるということができる。
したがって、被告沖ノ谷の右主張は採用することができない。
4 被告沖ノ谷が将来にわたり業務妨害等を行う可能性について
被告沖ノ谷は、支援者らと共に、本件仮処分決定後も、本部事務所に押し掛け、ハンドマイクを使用した抗議活動等の行為を繰り返しており、また、原告マイコープの各店舗付近におけるビラ配布を禁止する仮処分決定がされた後も、各店舗付近において、「仮処分攻撃粉砕」などと記載したビラを配布するなどの行為に及び、さらに、原告濱口への面会の強要を禁止する仮処分決定がされた後も、三回にわたり、同原告の自宅に押し掛け面会を強要しているところであり、被告沖ノ谷は、裁判所の決定を何らはばかることなく、違反行為を繰り返しているのである。
また、被告沖ノ谷は、その本人尋問において、今後は本部事務所や原告理事らの自宅に押し掛けるつもりはない旨供述するが、他方で、本件和解に基づき、下馬生協の破産管財人が原告マイコープに送付する雇用要請書を根拠として、原告マイコープに対して同被告の雇用関係を引き継ぐように今後も申し入れを継続していくことを明言しているところであり(もとより、右雇用要請書により、原告マイコープが被告沖ノ谷の雇用関係を承継するものではなく、また、同原告に同被告からの話し合いの申し入れに応ずる義務が直ちに生ずるものではない。原告マイコープには被告沖ノ谷の雇用問題について、今後も同被告の話し合いに応ずるつもりがなく、同被告を新規雇用する意思もない(弁論の全趣旨)。)、そうすると、被告沖ノ谷が原告らに対して自己の要求を実現するためにとったこれまでの各行為の態様が、きわめて執拗なものであったことをもあわせ鑑みるならば、今後も、被告沖ノ谷が支援者らと共に、本部事務所や原告理事らの自宅に押し掛けたり、その付近において、ビラ配布等の行為に及んだりする蓋然性は高いということができる。
ただし、原告岡禮子については、既に原告マイコープから退職しており、今後被告沖ノ谷が原告岡禮子に対してその自宅に押し掛けたり、その付近においてビラ配布等の行為に及んだりする蓋然性が高いとはいえない。
5 被告昭麿及び同わぐりが将来にわたり業務妨害等を行う可能性について
(一) 被告昭麿及び同わぐりは、同被告らは、被告沖ノ谷の雇用問題に関する争議の当事者ではなく、右争議とは無関係であると主張し、本部事務所等において行った被告沖ノ谷の支援活動も社会的相当性の範囲内の行為であると主張する。
しかし、前記第二、一及び前記一で認定した事実、被告沖ノ谷及び同昭麿の各供述によれば、被告昭麿及び同わぐりは、被告沖ノ谷の雇用問題に関する争議とは無関係であるにも関わらず、他の支援者らと共に、本部事務所や総代会会場などに押し掛け、喧噪にわたる行為を行い、原告マイコープの正常な業務を妨害する行為を行っていることは明らかである。
そして、被告沖ノ谷と同昭麿及び同わぐりは相互に支援する関係にあること、被告昭麿及び同わぐりは被告沖ノ谷の争議の当事者ではなく無関係であると自ら主張しているにも関わらず、何らの権限もない被告沖ノ谷の争議に参加し、支援活動と称して本部事務所等に押し掛け喧噪にわたる行為を行っていること、本件仮処分決定後も、被告昭麿において、被告沖ノ谷や他の支援者らと共に本部事務所等に押し掛けていること、被告沖ノ谷から争議活動への参加の依頼があれば、それに協力することを否定しないこと(被告昭暦本人)などからすれば、被告昭麿及び同わぐりが、将来にわたり、被告沖ノ谷と共に再び本部事務所に押し掛ける蓋然性は高いというべきである。
(二) 原告理事らは、被告昭麿及び同わぐりに対しても、同原告らの自宅への立ち入り及びその付近におけるビラ配布などの禁止を求めている。
しかし、原告渡邊、同小柳、同濱口、被告昭麿及び同沖ノ谷の各本人尋問の結果並びに原告理事ら及び被告わぐりの各陳述書の記載によっても、被告昭麿及び同わぐりが被告沖ノ谷と共に原告理事らの自宅ないしその付近においてビラを配布したり、原告渡邊らの自宅に押し掛けて面会を強要したとの事実は認められず、他にこれらの事実を認めるに足りる証拠はない。
また、被告昭麿及び同わぐりが、被告わぐりらの医療生協に対する紛争に関して、仮処分決定を無視して医療生協に対し喧噪にわたる行為を行い、同生協の業務を妨害したことがあったとしても、それにより、直ちに、原告理事らの自宅に押し掛けあるいはその付近においてビラを配布するなどの行為に及ぶ蓋然性が高いということはできず、他に右蓋然性が高いと認めるに足りる証拠はない。
したがって、被告昭麿及び同わぐりが、原告理事らの人格権を侵害しあるいは侵害するおそれが高いとまでは認めることはできず、原告理事らの被告昭麿及び同わぐりに対する各請求はいずれも理由がない。
6 以上によれば、被告らの原告らに対する業務妨害又は生活妨害等の各行為は、同原告らの受忍限度の範囲を超え社会的相当性を逸脱するものであり、4及び5に説示する限度で、今後も右のような原告らの人格権を侵害する行為が行われる蓋然性が高いといえるので、原告ら(原告岡禮子を除く。)は、被告らに対し、人格権に基づき、主文第一項(同項の不作為請求権は、原告マイコープを権利主体とするものである。)及び第二項(同項の不作為請求権は、別紙禁止行為目録二記載の各行為につき原告山根、同目録三記載の各行為につき原告渡邊、同目録四記載の各行為につき原告小柳、同目録五記載の各行為につき原告原秀一、同目録六記載の各行為につき原告金子厚代、同目録七記載の各行為につき原告濱口、同目録八記載の各行為につき原告高野ひろみ、同目録九記載の各行為につき原告富安朱見、同目録一〇記載の各行為につき原告山口米子をそれぞれ権利主体とするものである。)の限度で立入りやビラ配布等の禁止を内容とする差し止めを求めることができるというべきである。
第四結論
以上によれば、原告ら(原告岡禮子を除く。)の被告らに対する請求は、右の限度において理由があるから、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 下田文男 裁判官 田代雅彦 裁判官 岩崎慎)
別紙 禁止行為目録一
一 別紙物件目録(一)記載の土地及び建物に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(一)記載の土地及び建物並びにその付近(別紙添付の原告生活協同組合東京マイコープの関係図面の赤線で囲んだ部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録二
一 別紙物件目録(二)の一記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の一記載の建物及びその付近(別紙添付の原告山根眞知子の関係図面の赤線で囲んだ部分及び同部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録三
一 別紙物件目録(二)の二記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の二記載の建物及びその付近(別紙添付の原告渡邊進一郎の関係図面の赤線で囲んだ部分及び同部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
三 別紙物件目録(二)の二記載の原告渡邊進一郎の居宅において、インターフォンのボタンを連打したり、扉をたたくなどしたり、右居宅付近において、「下馬生協の争議を解決しろ」、「交渉に応じろ」、「出てこい」、「警察権力と一体となった弾圧を許さないぞ」、「東京地方労働委員会に出席しているだけでは解決しないぞ」などの発言をしたり、旗を立てかけたりする方法により、同原告に対して面会を強要すること。
別紙 禁止行為目録四
一 別紙物件目録(二)の三記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の三記載の建物及びその付近(別紙添付の原告小柳信夫の関係図面の赤線で囲んだ部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
三 別紙物件目録(二)の三記載の原告小柳信夫の居宅において、インターフォンのボタンを連打したり、扉をたたくなどしたり、右居宅付近において、「下馬生協の争議を解決しろ」、「交渉に応じろ」、「出てこい」、「警察権力と一体となった弾圧を許さないぞ」、「東京地方労働委員会に出席しているだけでは解決しないぞ」などの発言をしたり、旗を立てかけたりする方法により、同原告に対して面会を強要すること。
別紙 禁止行為目録五
一 別紙物件目録(二)の四記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の四記載の建物及びその付近(別紙添付の原告原秀一の関係図面の赤線で囲んだ部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録六
一 別紙物件目録(二)の五記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の五記載の建物及びその付近(別紙添付の原告金子厚代の関係図面の赤線で囲んだ部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録七
一 別紙物件目録(二)の六記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の六記載の建物及びその付近(別紙添付の原告濱口廣孝の関係図面の赤線で囲んだ部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録八
一 別紙物件目録(二)の七記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の七記載の建物及びその付近(別紙添付の原告高野ひろみの関係図面の赤線で囲んだ部分及び同部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録九
一 別紙物件目録(二)の八記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の八記載の建物及びその付近(別紙添付の原告富安朱見の関係図面の赤線で囲んだ部分及び同部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録一〇
一 別紙物件目録(二)の九記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の九記載の建物及びその付近(別紙添付の原告山口米子の関係図面の赤線で囲んだ部分及び同部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 禁止行為目録一一
一 別紙物件目録(二)の一〇記載の建物内に立ち入り又は立ち入ろうとすること。
二 別紙物件目録(二)の一〇記載の建物及びその付近(別紙添付の原告岡禮子の関係図面の赤線で囲んだ部分及び同部分から五〇メートル以内の青線で囲んだ部分)において、別紙行為目録記載の行為を行うこと。
別紙 物件目録(一)
(1) 東京都稲城市大字百村字三号二一一一番
宅地 六〇五五・六五平方メートル
(2) 東京都稲城市大字百村字三号二一一一番地所在
家屋番号 二一一一番
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根四階建事務所、倉庫
床面積 一階 三〇六七・九四平方メートル
二階 二四三一・五六平方メートル
三階 二五二八・三八平方メートル
四階 二一五・〇四平方メートル
別紙 物件目録(二)
一 原告山根眞知子関係
東京都東大和市桜が丘三丁目四四番の三一(住居表示)所在
鉄骨鉄筋コンクリート一四階建(桜が丘団地一二号棟)
四階四〇八号 六二・〇〇平方メートル
二 原告渡邊進一郎関係
(一棟の建物の表示)
千葉県柏市柏字木崎台二七九番地一、二七九番地四〇、二七九番地三九所在
建物の番号 柏グリーンハイホーム
鉄筋コンクリート造陸屋根四階建
床面積 一階 六九七・五三平方メートル
二階 七五五・八五平方メートル
三階 七五五・八五平方メートル
四階 七四五・〇五平方メートル
(専有部分の建物の表示)
家屋番号 柏二七九番一の一六
鉄筋コンクリート造一階建居宅
床面積 二階部分 六三・五九平方メートル
三 原告小柳信夫関係
東京都大田区南馬込三丁目一〇〇九番地七所在
家屋番号 一〇〇〇九番七
木造スレート葺二階建居宅
床面積 一階 四八・六〇平方メートル
二階 四二・九三平方メートル
四 原告原秀一関係
東京都八王子市打越町一三八三番地四所在
家屋番号 一三八三番四
軽量鉄骨造スレート葺二階建居宅
床面積 一階 九七・四二平方メートル
二階 九七・四二平方メートル
五 原告金子厚代関係
東京都世田谷区中町一丁目五一番地二〇所在
家屋番号 五一番二〇
木・鉄筋コンクリート造スレート葺地下一階付二階建居宅、車庫
床面積 一階 五五・九二平方メートル
二階 五六・一二平方メートル
地下一階 五八・九八平方メートル
六 原告濱口廣孝関係
東京都品川区西大井五丁目五七七五番地三、五七七五番地二所在
家屋番号 五七七五番三の二
木造スレート葺二階建居宅
床面積 一階 四六・二六平方メートル
二階 五〇・〇〇平方メートル
七 原告高野ひろみ関係
(一棟の建物の表示)
東京都小平市栄町一丁目八七番地一所在
建物の番号 ライオンズマンション小平栄町
鉄筋コンクリート造陸屋根五階建
床面積 一階 六二八・三一平方メートル
二ないし五階 各六二九・六六平方メートル
(専有部分の建物の表示)
家屋番号 栄町一丁目八七番一の一〇三
鉄筋コンクリート造一階建居宅
床面積 一階部分 五〇・五五平方メートル
八 原告富安朱見関係
東京都武蔵村山市大南四丁目六三番地一、同番地三所在
家屋番号 六三番一の二
鉄筋コンクリート造陸屋根三階建共同住宅(東京都武蔵村山市教職員住宅一号棟)三階三〇二号室
九 原告山口米子関係
東京都立川市一番町六丁目一七番地の七〇(住居表示)所在
鉄骨鉄筋コンクリート四階建(エステート立川一番町東第二団地六三号棟)
二階二〇五号 七二・〇〇平方メートル
一〇 原告岡禮子関係
(一棟の建物の表示)
東京都品川区南大井六丁目一二番地一所在
建物の番号 大森駅前住宅一号棟
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根一三階建
床面積 一階 三一九〇・九三平方メートル
二ないし一三階 各三一九七・〇五平方メートル
(専有部分の建物の表示)
家屋番号 南大井六丁目一二番一の五二〇
鉄骨鉄筋コンクリート造一階建居宅
床面積 一三階部分 五七・九六平方メートル
別紙 行為目録
東京南部労働者組合、下馬生協支援共闘会議又は下馬生協解雇撤回闘争支援共闘会議の作成名義に係り、抗議先として原告生活協同組合東京マイコープ並びにその余の原告ら(原告岡禮子を除く。)の氏名、住所及び電話番号を記載し、「マイコープは話し合いで下馬生協争議を解決しろ」、「店舗の閉鎖を許さない、マイコープ理事会は組合員切り捨てをやめろ」、「下馬闘争を解決しろ」その他これらに類する事項を記載し、原告生活協同組合東京マイコープが、組合員を切り捨てていること、多くの職員を強制配転、出向、移籍、退職させていること、下馬生協を丸ごと買収し乗っ取ってしまったこと、労働委員会及び裁判所で係争中である被告沖ノ谷政海を選別排除して新規雇用しなかったこと、被告沖ノ谷政海の不採用につき話し合いを拒否していること、権力と一体となって争議つぶしをしていること、被告沖ノ谷政海を実質的に解雇し労働組合を排除していること、原告生活協同組合東京マイコープの職員を無権利状態においていること、その管理職らが女性労働者に対して露骨なセクハラ、いじめ、暴力による職場からの排除を繰り返していることその他これらに類する行為をしているとの事実を記載し、原告生活協同組合東京マイコープに対し被告沖ノ谷政海の新規雇用及び団体交渉を要求するビラを配布すること。